動く刃とならぬよう 幼い命を守る (当社、安全講習会での社員の作文より)

『なんて大きい車なんだろう!怖い…』
間近で初めてクレーンを見たときに思わず口から出た言葉でした。
この仕事に就くまで、クレーンなんて目に止まることも無かった私ですが、クレーンが身近になり町に出かけるとクレーンが町に溢れていることに気づきました。遠くにはタワークレーン、ビルの陰には大型クレーン、そして一般道を走る移動式クレーンの多いことに驚きました。
幼い命が奪われる事故は後を絶ちません。子供が幼い時は、手を離さぬよう心掛けていましたが、成長して自分たちで出かけるようになり『車に気を付けて行かなあんよ~』と声はかけるものの、帰って来るまではいつも不安でした。自転車にも乗るようになると、物を使っても車の死角や内輪差の説明をするのも非常に難しく思いました。
初めて車庫にクレーンが帰ってきたときは、大人の私ですら自分の身の丈ほどもあるタイヤに轢かれないかとハラハラしました。
最初は固まってしまい動くことすらできず、『でも…今自分がいるとこにバックしてきたらどうしょう』などいろいろと考えたものでした。そのうちオペレーターと目が合うことで自分の存在をアピールすれば良いことに気づきました。急いでいても必ずオペレーターと目が合ったのを確認してから安全に次の行動を取るようにしました。
大人でも普段の生活で大型車輌や重機に接することはあまりありません。ある日、『運転手さんの顔が見えるまでは運転手さんからはあなたが見えていないのだから絶対に車・交差点に近づかないこと』『運転手さん!僕はここにいますよ。』とアピールして、目が合うまでは無理に次の行動に移らないように教えました。子供には内輪差が云々より、とても分かり易かったようです。
親としては子供自身にも自分の身は自分で守ることを教えるのも大切なことです。
最近ではこのことを自分の子供だけではなく、機会があれば子供の友達や幼い子を持つお母さん方にも説明しています。
クレーン会社に勤めるからには子供たち・お年寄り、交通弱者を守るために日々の安全対策にもっと力を入れ、子供を持つ親としては、クレーン会社に勤めたからこそ一番身近で身につけた安全対策を少しでも多くの人に伝え、相互の立場で事故が起きないような活動を今後も続けていきたいと思います。